再出場(リエントリー)

今回のルール講座は、特にスポーツ少年団の指導者の方に知っておいてもらいたいソフトボール特有のルール「再出場(リエントリー)」について説明します。

まずは、ルールブックから引用します。

4-6項 再出場(リエントリー)
1. スターティングプレイヤーは、いったん試合から退いても、いつでも一度に限り「再出場」できる。
ただし、自己の元の打順を受け継いだプレイヤーと、交代しなければならない。

2. スターティングプレイヤー以外のプレイヤーが再出場したときは再出場違反になる。

3. 再出場違反は、相手チームから審判員にアピールがあったときにペナルティを適用する。

以上ルールブックからの引用です。

再出場できるポイントは、
・スターティングプレイヤーであること
・再出場は一度しかできないこと
・元の打順と同じであること

以上を押さえておけば難しくありません。

次に使い方の例をいくつか挙げて、その効果についての簡単な説明をいたします。

使い方の例①
0-0で迎えた5回表、捕手でスターティングプレイヤーの四番打者Aが二塁打で出塁
→控え選手で俊足の選手Bを代走として起用(Aは一旦試合から退いたことになる)
→5回裏、代走Bに代わりAが捕手として再出場。

Aに代走を送るときに、再出場のルールがあると、次の捕手をどうするかを考える必要がない。また、守備が苦手なBにとっては代走として試合に出る機会が与えられる。

使い方の例②
スターティングプレイヤーの投手Aが不調のため3回裏途中で投手Bと交代(Aは一旦試合から退いたことになる)
→7回裏、投手Bに代わりAが投手として再出場。

先発投手が不調のときに、ためらいなく二番手投手に交代できる。二番手投手も不調の場合、三番手投手に交代するか、または先発投手に戻すことも可能。

使い方の例③
3点リードしている7回表の攻撃で、スターティングプレイヤーAに代わり、Bが代打。続いてスターティングプレイヤーCに代わりDが代打(AとCは一旦試合から退いたことになる)
→7回裏、代打Bに代わりAが再出場、代打Dに代わりCが再出場でそれぞれ元の守備位置につく。

出場機会の少ないBやDを守備位置の心配をせずに代打としてのみ出場させることができる。

「再出場(リエントリー)」のルールはソフトボールの試合では現在では定着しており、ほとんど全てのチームが使用してきます。

ただ、残念ながら江南市のスポーツ少年団の大会ではまだまだ利用する監督さんは多くありません。子供たちの出場機会を増やすためにも、このルールを覚えて利用してみてはいかがでしょうか。