前回のルール講座ではDPについてのルールを、野球のDHと比較しながら説明しましたが、今回は実際の試合でのDPの使い方について説明します。
まずは、打順表の任意の打順にDPを記入し、そして10番目にFPと守備位置を記入します。
最初の事例では、3番にDPで森野くん(ユニホームナンバー7)が、FPに投手で大谷くん(ユニホームナンバー11)が出場しています。
1 (中) 大島 #8
2 (二) 亀澤 #56
3 (DP) 森野 #7
4 (右) 平田 #6
<中略>
9 (捕) 杉山 #45
FP(投) 大谷 #11
5回裏、3番DP森野くんに打順が回ってきましたが今日の森野くんは調子が悪い。FPで投手として出場している大谷くんに打たせてあげたい!
可能でしょうか?
はい、DPの打順であれば可能なんです!
(DPの打順以外ではできません!)
「#7 に代わってFPがDPを兼務して代打で入ります!」と球審に告げてください。これでオッケーです。
DP森野くんは一旦試合から退いたことになりますね。
もし、大谷くんがヒットで塁に出たら、再出場のルールを利用して、森野くんを代走に送りましょう!
この時「#11 の兼務を解除して#7 が再出場で代走に入ります」と球審に告げてください。
次は、DPがFPを兼務する事例を見てみましょう。
1 (中) 大島 #8
2 (二) 亀澤 #56
3 (DP) 大谷 #11
4 (右) 平田 #6
<中略>
9 (捕) 杉山 #45
FP(投) 吉見 #19
DPには大谷くんが、FPには投手で吉見くんが入っています。
6回表、吉見くんに疲れが見られたので、DPの大谷くんをリリーフとして投げさせたい!
可能でしょうか?
はい、DPはFPの守備を兼ねることができるので可能なんです!
「DPがFPを兼務してピッチャーに入ります!」と球審に告げてください。
この時、FP吉見くんは一旦試合から退いたことになりますね。
1 (中) 大島 #8
2 (二) 亀澤 #56
3 (DP投) 大谷 #11 → 投手を兼務
4 (右) 平田 #6
<中略>
9 (捕) 杉山 #45
FP(投) 吉見 #19 → 一旦試合から退く
この時点で出場している選手は9人だけとなって、何となくDPがいなくなったような感じがしますが、あくまでDPがFPを兼務をしているだけの状態なのです。(野球で言うところの「DHの解除」とは違います)
もし、大谷くんが打ち込まれたら、兼務を解除して、FPとして吉見くんを再出場させるか、または他の投手に交代すればよく、大谷くんは再びDPのみで試合に出続けることができます。
「DPの兼務を解除。FPに#16 が入ってピッチャー」と球審に告げてください。
1 (中) 大島 #8
2 (二) 亀澤 #56
3 (DP) 大谷 #11 ← 兼務を解除
4 (右) 平田 #6
<中略>
9 (捕) 杉山 #45
FP(投) 又吉 #16 ← 交代
球審に告げる時に、うっかり「兼務を解除」っていう言葉を忘れると、「兼務したままで交代」ということになって、
1 (中) 大島 #8
2 (二) 亀澤 #56
3 (DP投) 又吉 #16 ← 兼務のまま交代
4 (右) 平田 #6
<中略>
9 (捕) 杉山 #45
FP(投) 吉見 #19 ← 退いたまま
ということになってしまい、大谷くんが退くことになるので気をつけてください!
最後ちょっと複雑でしたけど、いかがでしょうか?
FPがDPを兼務したり、DPがFPを兼務したり、これで分かってもらえたでしょうか?
次回は、DPの使用方法の応用編を用意しています!
(補足)
記録委員会より指摘がありましたので補足します。打順表の守備位置を分かりやすいように、(投)(捕)等で表記しましたが、実際の打順表の守備位置は1〜9の数字で、DPの場合は「DP」と書いてください。よろしくお願いします。